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経理に役立つ簿記知識

損益計算書の分析する② 見方を覚える

前回は、損益計算書の構造についてお伝えしましたよね。今回は財務分析のための損益計算書の見方をご紹介します。損益計算書は、「経常損益の部」と「特別損益の部」の2つの部に大きく分けることができます。

◎「経常損益の部」とは?

経常損益の部は、会社の通常の営業活動から経常的に生じる利益と費用(例えば花屋だったら花を仕入れて、販売など通常のの営業活動で生じた利益と費用)、そしてその成果(利益)が表示されます。経常利益の部は、さらに以下の2つの部に分けることができます。
・営業損益の部…会社の本業に係わる営業活動の努力と成果を表示しています。
・営業外損益の部…会社の本業に付随する英語油活動の努力を表示しています。

◎「特別損益の部」とは?

特別損益の部は、会社に非経常的で、営業活動には無関係に生じた収益を費用が表示されます。例えば、会社が保有していた土地を売って利益が出たら特別利益に分類され、損失が出たら特別損失に分類されるといった具合です。

◎過去の損益計算書と比較する

以前もお伝えしましたが、財務分析には過去との比較がとても大切なポイントの一つです。それによって様々なことが分かります。ここでは、A社の損益計算書を過去3期分を比較・分析したとして、各利益等の動きによって分かることを見ていきましょう。(特別損益の部には変化がないものとします)
・分析①…売上高は、3期を通じてほぼ横ばいになっている。
・分析②…売上総利益は、下降傾向にある。
・分析③…販売費及び一般管理費は、ほぼ横ばいになっているので、営業利益は下降傾向にある。
<上記の分析から分かること>
本業に係わる営業活動の成果は下降傾向にあり、その原因は売上総利益が計算される過程にあることが分かる。

◎見方が分かれば正しい分析ができる

上記のように、損益計算書の見方が分かれば、成果が上がった原因や下がった原因を見極めることができます。損益計算書の他にも、貸借対照表の構造や見方を理解できれば、より正確な財務分析ができるようになります。次回からは貸借対照表についてご紹介します。

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